中国でやってみたかったのが、マッチングアプリを駆使して現地の女性と出会うことです。
前回、中国の上海で298元(5000円相当)のエビを奢らされそうになって、夜の街を全力疾走したことがありましたが、まだ中国でのデート成功体験がありませんでした。
そこで、中国に乗り込み、1年前と同じマッチングアプリの
- Tinder
- Tantan
を試してみましたが、残念ながら相変わらずぜんぜんマッチングしませんでしたね。
しかしながら、奇跡はたまに起こるものです。
なぜかある時、美女とマッチング。
幼女系の美女で、なんだろう、フィギュアスケーターのような女性で、愛らしかったのを覚えています。
そこで、さっそく、この魚を逃さないべく動き出すことに。
マッチングしたのはTinderかTantanか忘れましたが、マッチングしてすぐにあちらからWeChatの交換の打診があり、フィールドをWeChatに移して会話を続けていきました。
いやあ、実にスピーディですね。
しかしながら、WeChatにフィールドを移してからもことは全然進展しませんでした。
僕の中国語が入門レベル、
かつ、相手がたまに音声を送ってきて聞き取れない、というハプニングも発生し大苦戦。
会えないで終わる空気がプンプンと漂っていたのは認めましょう。
しかしながら、ある夜、なんと、
あちらから誘いがかかったのです。
「何時に仕事が終わるの(几点下班啊)」
と、ぼくの仕事が終わる時間を聞いてきたのですよ。
別に働いているわけでもありませんでしたが、辻褄を合わせるため、
「6時もう終わってるよー。そっちは?」
と切り返してみると、
「友達と一緒に飲みに行くんだけどあなたもどう?」
と僕を飲みに誘ってきたのです。
明らかに嬉しいハプニングでしたが、ここで「過去にしでかした数々の失態」が頭をよぎります。
マッチングアプリで出会った女性から積極的に誘ってくるパターンは十中八九危険。
これまで
など、数々の辛酸を舐めてきましたが、どうしても一途の希望を捨てたくはなかったのです。
嫌な予感はしていたものの、
「中国の出会い系の落とし穴を見ておきたい」
という謎の冒険心と、いくばくのピンクの希望から、彼女のオファーに易々と乗ってみることにしました。
念のために、彼女が連れてくる友達の性別を聞いてみたところ、
女性。
で、その女友達たちは彼氏を連れてくるらしく、
「私は一人だから寂しい。付き添って欲しい」
とのことでした。
(まぁ、こんなに友達がいれば殺されはしないだろう)
と思い、彼女が指定してきたバーに行ってみることにしたのです。
すると、そこは、
中国のクラブが集まっているようなゾーン。
中国語でいうと、クラブは「酒吧(チョウバー)」になります。
この世で一番ドキドキする瞬間が濃縮されている場所で、各バーからは大音量でクラブミュージックが聞こえてくるではありませんか。
クラブの外にいましたが、
どん、どん、どん、どん
とミュージックのビートが伝わってきて、僕のテンションもビートに合わせて上がっていたのを覚えています。
中国でこんな邪悪なプレイスに足を踏み入れたことはなかったので大興奮。
到着したことを彼女に告げると、クラブから一名の美女が出現しました。
写真とは明らかに違って270度ぐらい別人でしたが、なんと、
より可愛くなっていたのです。
そして、彼女が着ている服もかなりセクシー。
明らかに女性がクラブで着用する「勝負服そのもの」でした。
しかも、彼女の身長は小さくて愛でたくなるようなサイズで、まさかのストライクゾーンど真ん中。
(いやあ、来た甲斐があったぜ)
と入場前に早くもう勝利を確信します。
入場前にバッグをロッカーに預けて、いざクラブの内部へ。
中はまさに想像していた通り中国のクラブで、
ステージでパフォーマーがダンスしたり歌っているではありませんか。
一般の人々は踊らず、机付近に立ちながら飲むスタイルでした。
僕はある机の前に連れていかれました。
そこでは、
2人の美女と2人の男子(いけてる)がすでに酒を飲んでいるようでした。
(こ、これが彼女の友達と彼氏かよ・・・・)
とドキドキしながら席に着きました。
しかしながら、開始3秒で、
ちょっと空気がおかしいのを感じ取ったのです。
彼ら・彼女らは何を話さず、黙々と「じゃんけん」をしているだけでしたからね。
空気のどこにも「親密さ」の欠片が見当たらず、
(あれ、友達同士じゃなさそうだぞ・・・・)
という異常事態を第六感で悟りました。
あまりにも不自然だったので
「君たちは友達なんだよね」
と美女に聞いてみると
「ええそうよ」
と即答。
誰と誰が彼氏・彼女の関係かわかりませんでしたが、とりあえず美女たちと酒が飲めることになったので、もう、十分です。
そんな中、1人、別の女性が僕に近寄ってきて、
どうやら飲み代を請求しているようでした。
あちらの言い値は
500元!
1元15円換算で8000円ほどの高価な値段でしたが、美女たちとお酒が飲めるチャンスはそうそうありませんので、支払うことにしました。
中国では500元といえば、美味しい飯を10回食べられる価格。
さすがにビビりましたが、もう引き下がれねえです。
「美女 + クラブ + お酒」と思えば安いもんさ、と自らを諌めながら支払いました。
金を払うと、いよいよドリンクゲームがスタート。
何を言っているかよくわかりませんでしたが、どうやら、
ジャンケンで誰がドリンクを飲むか決めるゲーム
をしているみたいでした。
ただ、単純に勝ち負けではなく、ちょっと複雑なゲームでした。
まず1人がドリンクを飲む対象者がWinner か、Loserか、決めて、その対象者がどのようなスタイルで飲むかも設定。
そして、ジャンケンして、その対象者になった人がお酒を飲む、というゲームだったのです。
飲み方には色々あって、1人で2杯飲まされるとか、2人で手を首に回しながら一緒に飲むとか、ちょっとドキドキする飲み方もあるようでした。
じゃんけんの途中は会話することなく、ひたすら黙々と拳を出し合います。
そして、誰が酒を飲むか決まったら酒を飲んで、またゲームを設定しての繰り返し。
僕も何回か負けましたが、それほど強いお酒ではなかったのが幸いしました。
一番楽しかったのが、
自分が飲む人を選べる時に、かわいい女子を指名してお酒を飲ませることです。
そして、彼女が僕にムッとした顔を向ける瞬間がなんとも言えず、快感というか、なんか楽しい。
(うわ、これが中国だよ)
と、中国のナイトライフの奥深さに気づくと同時に、気分は最高潮に。
しかしながら、1つ気になることがありました・・・・
それは、
男のメンツが都度入れ替わっていた
ということです。
ある男子がいなくなったかと思うと、女子が新しい男を連れてきて、そいつが金を払ってゲームに参加するというサイクルで事が進んでいたのです。
そんな摩訶不思議な現象もありましたが、ゲームが楽しすぎてそれどころではなく、自らの境遇、いや、時すら忘れていました。
しかしながら、そんなHappinessも長くは続きません。
僕がクラブに入場してから2時間余りたった頃、女子2人男子2人がいなくなり、女子1人と僕1人がテーブルに残されました。
あまりにも不自然だったので、
「何してるの」
と、女子に聞いてみたところ、
「待っているのよ」
と言うではありませんか。
どうやら、また新しい男子が追加されるみたいでした。
その時点で時計を見ると、既に12時を回っていたので
「終電まだあるかな」
と聞いてみると
「今ならまだあるかもね、またね」
と彼女も席を離れて新しい男を迎えに行ってしまいました。
僕も一旦、トイレで頭を冷やそうと思い、席を外して戻ってくると、僕らが飲んでいた席が掃除されていて、もちろん美女たちも消失。
クラブ内をよく見渡してみると、さっきまで一緒に飲んでいた美女たちは別のテーブルで、別の男たちと飲んでいるではありませんか。
「ぐっ、まじかよ、、2時間制なのかな・・・」
と、終電が終わった深夜にいきなり放流されてしまったので後味は最悪です。
誰にも相手されなくなったので、一人肩を落としてクラブを出ると、
不自然だった光景が脳内にフラッシュバックしてきました。
「結局、あいつらは友達同士ではなかったんだろうな・・・・」
「あの男子たちはマッチングで集められたカモ男子たちだったんだろうか・・・・」
と、今になって「 500元を払わされた痛み」を感じ始めました。
あれは、もしかしたら、
マッチングアプリで集客して、飲みゲームをしてお金を取る
という「キャバクラの簡易版ビジネス」だったのかもしれません。
ジャンケンしている時は楽しかったのですが、ふと冷静になってみると、
「500元はやっぱたけえよな」
と悔しい気持ちが込み上げてきました。
これが中国の小姐(シャオチエ)というやつなのかもしれませんね。
まったく、やられましたよ・・・・
ただ、丸々騙されたのではなく、美女にしっかり相手してもらいましたし、酒も飲めましたので、満足度は意外に高かったです。
「うん、500元は妥当だったんだ・・・」
と自分に言い聞かせながらタクシーで帰路に着きました。
やっぱり中国のマッチングアプリは怖いですね。
ご利用はほどほどに。
アディオス
chilidog
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